『心療内科・精神科の薬、やめ方・使い方』

 

 不登校新聞4月1日号で紹介されていた書籍『心療内科・精神科の薬、やめ方・使い方』(児童精神神経科医 石川憲彦著、ジャパンマシニスト社発行)を読んでみました。

 不登校にこのような医療が必要かどうかは、これもまたそれぞれのケースで意見が分かれるところですが、確実に言えることは、この分野の事柄が、昔に比べて私たちの身近なものであるということです。

 この本は、「薬のやめ方」がテーマになっています。薬をやめる・やめないを判断する前に、薬に対する正しい知識が必要ということで、薬の種類や副作用、使用上の原則などが最初に書かれ、最後に薬をやめる時の主治医との相談の仕方などのアドバイスが書かれています。

 読んでみて、ほとんど医療の知識がなくても読める文章であったこと、詳しすぎず大まかな説明で、それが逆にわかりやすいという印象を持ちました。荒削りな内容と本書にも書かれていますが、一通りの知識を得たい人やセカンドオピニョンとして知りたい人には参考になると思いました。

 特に、Ⅲ章は、「子どもの成長と薬の関係」の内容となっており、とても参考になると思います。

 なお、この本の内容は、YouTubeのジャパンマシニスト社のチャンネル「ちえぶくろ相談室」で配信した内容を文章に起こしたものだそうです。ですので、動画で同じ内容を見ることができます。ご興味のある方は、ぜひご覧になってください。「発達(年齢)と薬」の回を下にご紹介しています。動画を見た上で、きちんとまとめてある書籍が欲しいと言う方は、本を購入されると良いかもしれません。

 著者の石川憲彦さんは、不登校問題にも詳しい方で、このジャパンマシニスト社の動画にいくつか不登校に関する内容のものがアップされています。石川憲彦さんについては、以下のページも参考になさってください。

 不登校50年 証言プロジェクト 石川憲彦さん