多様性を受容できていない私たち社会の問題

 人は誰でも様々な能力、個性を持ち、状態も常に変化しています。

 にもかかわらず、私たちの多くが同じことができることを期待し、期待された社会を作っています。
 「学校に行くのは当前」「学校は良いところ」を鵜呑みにしていた私たちや先生や世間の空気がどれほど子供を苦しめてきたか。

 義務教育とは子供が教育を受ける権利であり、子供には多様な能力と状態があるのだから、それに合わせた学びの場を提供するのが私たち大人の義務ということです。

 私は今、息子が自分で幸せになる方法を息子の状態や能力に合わせて選択できるようにして行こうと考えています。
 多様な子供に適した学びの仕組みが足りていない問題について私たちホープ&ライフで共有していることを書きます。

1.  3割の子供をとてもつらい状況に追い込む
 中学生の28%(心理的不登校を含む)は不登校(NHK調査、2019年)。
 参考
 https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiishiko/20190529-00127816/


2. 中高生の1割は自傷行為を経験
 「(不登校とは関係なく)中高生の1割は自傷行為を経験、経験者の自殺率は400~700倍に(精神科医・松本俊彦、2019年)」も深刻だと感じます。


3. 不登校児の3割は「家の中でも居場所がない」と感じている
 https://news.yahoo.co.jp/byline/ryouchida/20190530-00128017/

4. 大人の都合で揃って同じことをさせられる
 通えている7割の子も多様な子供たちなのに、大人の都合に子供が合わせて揃って同じことをさせられることが大部分です。履修主義のため理解に関わらず出席したら修了する公教育も大人の都合です。


5. 参考になる多様な海外の公教育の例
 海外では公教育としてホームスクールやリモート授業、受けたい授業のある時だけ登校したりなど自分に合った学び方を選択できたりします。私の子供が学校に入る前にこの環境を整えることができていたら、全く違った結果になったと思います。せめてホームスクールのやり方を親子で知っていれば、子供を苦しめずに済んだと思います。

6. 2021年、学びの選択肢がたくさんある初の公立中の開校
 自治体主導として初の公立不登校特例校が岐阜市に開校しました。私たちは、不登校児だけでなく全員にこのような選択肢のある教育を受けさせたいと思います。
https://forbesjapan.com/articles/detail/40608?fbclid=IwAR0sX9oxrsEJWXWGxOP7jHoPMJDYq0Tul9fMhvaesVPX5O6cJl2Ui4v1-9s

※誤解のないようにお伝えしたいこととして、この問題は、私たち社会全体の価値観の問題であって、学校やその仕組みを維持している方々に責任を負わせて済むようなことではないと思っています。多忙な日々の中でも熱心に努力している先生方を私は尊敬しています。

     (H.S)